1.はじめに
2.再生医療とは
3.幹細胞とは
4.工学との融合
5.課題
研究のこれから
生命倫理
再生医療はその目指すものが大きいだけに、まだまだ研究面でも未知の領域が多く、治療に生かされるまでには労力と時間を要することになりそうです。
胚幹細胞が分化せずに増殖するのはなぜか、また分化を促しているものは何か。成体幹細胞はどこにどのくらい存在しどのように作り出されるのか。成体幹細胞の増殖能力を高めるにはどうすればよいのか。幹細胞は生体の免疫系にどのように反応するのか。胚幹細胞と成体幹細胞にはどのような違いがあるのか…。最良の治療に結びつけるためにはこれら、まだまだ尽きない研究テーマに対しひとつひとつ取り組んでいかなければなりません。これらの研究の中から、従来の常識を覆すような研究成果が現れる可能性もあります。再生医療はいつまでにどこまでの果実を我々にもたらしてくれるのか見当をつけることは非常に難しいことです。なにしろ再生医療の研究はまだ始まったばかりなのです。
「マウスの胎児」
写真提供:京都大学 西川伸一
時代とともに生命に対する科学的な解明が進むことによって私たちの生命観も大きく変わりつつあります。まさに、再生医学・医療の進歩は、これまで「運命」としてあきらめざるをえなかった病、障害を克服する手立てを我々に与えつつあるのです。これまでの病気との戦いだけでなく「運命と戦う」ことができるようになったことに多くの人が喜びを見出しています。
ヒト胚とはいかなる存在なのか?
一方で、科学の力がもたらした生命の操作をどこまで認めるべきか、議論が尽くされているわけではありません。とくに胚幹細胞は難病治療へ大きな期待が集まる一方で、人の生命の萌芽であるという事実からも目をそむけることはできません。胚は果たして人といえるのでしょうか。人の生命はいつを以って始まり、どこまでを医学研究として利用することを認めるべきなのでしょうか。そうした問題については定まった考え方があるわけではありません。文部科学省は2001年9月に「ヒトES細胞の樹立と使用に関する指針」を告示し、胚幹細胞を使った研究に対して一定の制限を定めました。再生医学・医療の研究を進めていくためにも、生命倫理に関しては今後も広く議論がなされていくべきでしょう。
ヒト胚性幹細胞を巡る各国の動き
国名
年月
ヒト胚性幹細胞を巡る動き
日本
平成13年9月
ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針により、ヒト胚性幹細胞の樹立及び使用は、当分の間、基礎的研究に限る。
ドイツ
平成2年
胚保護法により、ヒト胚研究は全て禁止されている。
イギリス
平成13年1月
ヒト受精・胚研究法により、人クローン胚からのヒト胚性幹細胞の樹立が可能となった。
米国
平成13年8月
大統領令により、ヒト胚性幹細胞の使用研究に公的助成を認めるが、新たなヒト胚性幹細胞の作成を認めない。
フランス
―
生命倫理法により、観察以外のヒト胚研究は禁止されている。
余剰胚からのヒト胚性肝細胞樹立を可能とする法改正案を議会に提出予定。
科学技術政策研究所 科学技術動向研究センター 「再生医学の最近の動向 」より
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3.幹細胞とは
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4.工学との融合
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5.課題
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