着床・妊娠

 さてこれから、ヒト(ほ乳類)の出産までをざっと見てみることにしましょう。ほ乳類の特徴は、子供をお腹(子宮)の中で育て、出産後は母乳で育児する点にあります。出発点となる卵子は女性の卵巣にあります。卵巣は女性の体の左右に一対ある臓器です。


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 左右の卵巣は、毎月交互に卵を放出します。これを排卵と言います。左右の卵巣には、合計で16〜35万個の卵細胞があると言われています。

 卵巣から飛び出した卵子は、卵管采(らんかんさい:卵子を受け取るミットのようなもの)に受け取られ、卵管に入ります。受精はここで起こります。受精が起こると、卵子の核と精子の核は融合して1つとなり、受精卵が誕生します。

 受精卵は、すぐに分裂を始め、2個、4個、8個といふうに細胞の数を増やしていきます。こうして、3日ほどの間に、桑(クワ)の実によく似た桑実胚(そうじつはい)へと成長します。「胚」とは、受精卵が分裂を始め、胎児(受精後9週以降の胚を胎児と言う)になるまでの間のものを指します(とくに、着床までの胚を初期胚と言います)。

 桑実胚はさらに数日のうちに胚盤胞(はいばんほう:胞胚とも言う)となります。このころには、胚はすでに子宮に達しており、子宮の内壁も着床に向けてフワフワのじゅうたんのようになっています。ここで着床となります(受精後7〜8日後)。胚盤胞は、子宮の内壁にくっつき、中へともぐり込んでいきます。母親から見れば、妊娠したことになります。


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 ちなみに、妊娠しない場合、子宮の内壁に発達したフワフワのじゅうたん(機能層と言う)は、はがれ落ちてしまいます。これが月経です。月経は3〜4日ほど続き、50ミリリットルくらいの出血をともないます。