クローン動物

 クローンとは、同じゲノムをもつ細胞や個体の集団のことです。分裂によって増えたプラナリアは、みんなクローンということになります。ヒトの場合は、一卵性の双子ちゃんがクローンで、それ以外にクローンが生まれることはありません。もちろん人間の場合、クローンと言っても、育った環境などでまったく違う人格に育つことはよくあります。


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 単為生殖する動物もクローンをつくります。単為生殖とは、異性なしで増えていく(生殖する)ことです。たとえば、フナのメスは、単為生殖で増えることができます。このときの卵は、減数分裂をせずにできてくるので、普通の卵と同じ2倍体です。この卵からは、メスのフナが生まれてくることになります。メスだけが増えるので、90%以上がメスという地域もあるそうです。これらのクローンの間でウロコを移植しても、免疫拒絶が起こらないことがわかっています。

 昆虫にも、魚類にも、両生類にも、は虫類にも、鳥類にも単為生殖するものは見つかっていますが、面白いことに、ほ乳類には見つかっていません。後で紹介するように、ほ乳類では、精子と卵子のゲノムがそろわないと発生しない仕組みになっているからです。したがって、ほ乳類のクローンは簡単には生まれません。それを人工的な方法で可能にしようとしているのがクローン技術です。

 ほ乳類のクローンをつくる方法には2種類あります。一つは、発生初期の胚の細胞を使う方法ですが、これは省略します(ある特定の動物個体のクローンをねらってつくれないので、医学的な利用価値があまりないからです)。もう一つの、体細胞を使う方法の方が重要です。

 体細胞を使うクローン技術によって最初に誕生したほ乳類は、ヒツジでした。クローンヒツジ・ドリーとして有名になり、この後ウシやマウスでも成功しました。方法は簡単です(理解は簡単ですが、実際にやるのは大変です)。体細胞から核をとり出し、卵子の核と入れ換えて発生させるのです。ある程度まで発生が進むと、子宮に着床させます。こうして誕生した個体を、体細胞クローン動物と言います。


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