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ほ乳類に特有のインプリンティング 
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どうしてこんな面倒なことを、ほ乳類はしているのでしょうか?それについてはまだ何もわかっていませんが、いくつかの説があります。
一つは、未受精卵が勝手に胎盤をつくって発生を始めると困るからというものです。ほ乳類は体内で子供を育てなくてはならないので(胎生)、むやみに単為発生をすると危険です。子育てに必要なエサをたくさんとらなければならないときに、お腹が大きくなって動けないのでは、母子ともに死んでしまいます(説1)。
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他にも、こんな説があります。当然のことですが、自分のゲノムをより多く残せるもの(のゲノム)は、世の中を占めていきます。オスであれ、メスであれ、それは同じだとしましょう。すると、オスは、自分の子供をメスの子宮内でより大きく育たせるような仕組みを進化させます。自分の子供を確実にメスに産んでもらうためです。一方、メスは、出産の回数を増やすために、子供を小さ目に育てる仕組みを進化させます。こうして生まれたのがゲノムインプリンティングではないかという説です(説2)。
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また、胎盤をつくるために、ゲノムインプリンティングが必要だったという説もあります(説3)。トリのようにタマゴを産み落とす原始的なほ乳類 - 単孔類(カモノハシやハリモグラ) - には、ゲノムインプリンティングがありません。そこで、ゲノムインプリンティングと胎盤との間には何らかの関係があるだろうと考えられています。
他にもいくつかの説があるようです。
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ゲノムインプリンティングが見られるのはほ乳類だけです。初期化とゲノムインプリンティングを合わせて再プログラム化と言います。胚の発生がうまく進むには、精子と卵子がそれぞれにふさわしい再プラグラム化を受け、それらが一つにならなくてはならないわけです。
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体細胞クローンをつくるには、体細胞からとったゲノムを再プログラム化が終わったすぐ後の状態にもどさなくてはなりません。体細胞の核を未受精卵に入れると、そうした状態にもどすことができるのですが、おおざっぱにはもどせても、きっちりもどすのはかなり難しいのでしょう(もどしすぎて完全に初期化してしまってもだめだし、もどし足りないのもいけないはずです)。クローンの成功率が低い原因の一つは、そこにあるのかもしれません。
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ES細胞やクローン技術といった言葉が、今後ますます私たちの生活に浸透してくることでしょう。私たちは、こうした言葉を正しく理解して、医療やバイオテクノロジーに関するきっちりとした判断を下せるよう、準備しておく必要があります。
ここまでに紹介したものは、ほとんどが再生医療に関係する基本的なものですが、オーダーメード医療やゲノム創薬、遺伝子治療など、他にも重要な分野がたくさんあります。これらについても順次見ていきたいと思います。
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